シブースト

前回のチーズタルトに続き、友人が教室で作ったケーキをお裾分けしてくれました。今回はシブースト。表面にグラニュー糖をふって、焼ごてでジュッと焦がし、薄氷のようにパリッパリの香ばしいカラメルができたら成功なんですが、家庭ではなかなか焼ごてほど熱くできる道具がなく（私の持っている本ではフライパンで代用していた）、難易度の高いケーキに入るそうです。ひと目見てその出来映えに感動！



訳あって、1晩たったらパリッパリカラメルが溶けてしまったようですが、お味は最高！正式なケーキの名を「シブースト　ペイザンヌ」というそうで、ペイザンヌは田舎風の意味、シブーストはシブーストクリームを考案したフランス人の名前なんだとか。お茶の間で友人からお菓子の由来や作り方をまず最初に聞けるのも楽しい。



こちらの写真↑の断面を見るに、一番下に見えるのが、コアントローというオレンジのお酒でシャキシャキとした歯応えを残す固さに煮たりんご。そのりんごの周りに見えるクリームと、りんごより上にのっているクリームは別モノなんです。りんごの周りはプリンのような味、りんごの上はサワークリームとメレンゲなどの、よりふんわり、あっさりした味。なかなかに手のかかるお菓子なので、巷のケーキ屋さんでも、このクリーム２層を１層にしてしまったり、パイ生地を使わずに丸型でムース風にしたり、簡易式に作るお店もあるとか。へぇ～知らなかったぁ。



側面もうつくしい・・・このパイ生地の見た目がざくっとして手作りっぽいところが、田舎風（ペイザンヌ）であるゆえんらしい。私もずいぶん前は凝ったお菓子ばかりを好んで手作りしていたけれど、最近はめっきりなので、かなり刺激を受けました。友人の教室仲間には、家庭で大人気のシブーストを作るために、頻繁に教室から焼ごてを借りる方もいるのだそうです。どの世界にも並々ならぬ情熱を注いでいる方がいますね。