続おすそわけシリーズ

せっせっせ

2009年03月03日 11:18

小野藤子さんの「おすそわけおふくわけ」で、お夕飯がとても助かっています。「すごく簡単で涙が出るほどおいしい」と紹介された「かぶら蒸し」というのが気になり作ってみました。話はちょっと逸れますが、社会人になりたての頃、会社の人に連れて行ってもらったお店で「海老しんじょ*」という和なる食べ物を初めて口にして、めまいがしそうにおいしかったのが忘れられず、以後その記憶がしっかり脳に刻まれているせいか、この「かぶら蒸し」の外見にもピピッとくるものがありました。
*しんじょとは:魚、鳥、海老などの肉のすりみに、すった山の芋、粉類を加えて調味し、蒸しまたはゆでたもの(広辞苑)



「すごく簡単」じゃないのはぎんなんの皮むきだけ!売り場にも書いてあった方法:紙封筒に殻ごとぎんなんを入れ、レンジにかける、を試してみましたが、巨大な音がするたびこわごわ袋をのぞくと、確かにうまくはぜるのもあるのですが、なかなかはぜないからやり続けているうちに、なんと殻がコゲ始めた・・・。ダメじゃん・・・。ちなみに上の写真で左の方は成功したぎんなん、右の方はコゲたぎんなん。最近、シフォンケーキでも煙を出したばかりなんですけど。結局ペンチで殻を割り、鍋に少々のお酒を入れて煎りながら薄皮を取りました。たまたま買ったまま日がたっていたぎんなんがあったから、ぜひ使いたかったのでこれは仕方ないか。



さて、ここからは簡単でした。すりおろしたかぶら(本当は京野菜の聖護院かぶらというのを使うそう)と泡立てた卵白、塩少々をふんわり混ぜて、白身魚の西京漬け(私は市販の鮭の粕漬けで代用しちゃった)を器の底に敷いた上から、こんもりとかぶせて、弱火で蒸します。我が家には小さなせいろしかないため、蒸し物というと電子レンジ・・・。出力が強すぎてこれまた大雑把な仕上がりになりかけましたが、だしのあんとわさび、針のりを盛ったら、なんとかおいしそうにできあがりました。皆さま、蒸し器というと、どういうのをお持ちでしょうか?



確かに涙が出るほどおいしかった。これでかぶを使ったレパートリーがまた一つ増えました。かぶら蒸しの具材としては、白身魚、アナゴ、うに(!)、鶏肉、海老、ゆり根、ぎんなん、木くらげが一般的だそうです。これとよく似た(やはり海老しんじょの影響で作った)「れんこん蒸し」もおいしいんです。すりおろしたれんこんとゆり根、片栗粉、塩少々をふんわり混ぜ、団子状に器に盛って蒸し、だしのあんをかけてわさびをのせて・・・。これもきっと同じ仲間ですね。具材を代えて、自分流に簡単にアレンジして、もっともっと頻繁に食べたいな。

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