草木染め体験 第2/5回

せっせっせ

2008年10月28日 22:17

少し前、大学で織物を作ったという人の話を聞いてから、どうやって織物ができていくのか自分も体験してみたい!という思いがあって、今回豊田市民芸館で行われた草木染め教室に参加してみました。


1回約4時間×5回の内容で、1回目は欠席してしまったのですが、どうやら鍋でぐつぐつ玉ねぎの皮を煮詰め、木綿の糸を染めるという作業をしたようです。私の分は先生が染めて下さったとかで糸を渡されました。その色の私好みなことといったら。


手前が木綿の白、左奥がゼラニウム、右奥が玉ねぎの皮で染め上げた色ということです。それで、早速先生から申し付けられた課題「何を作りたいか、デザインと色を決めてちょうだい」。ちょっと考えた末、「40×100cmくらいのタペストリ(壁かけ)を、3色をこんな感じに散りばめて作ります」と簡単なイラストを先生にお見せすると、「これじゃあ、どの糸が何本必要か分からないからもっと詳細に決めなくちゃぁ」と。えっ。これ以上詳細ってことは、まさか・・・「先生、一本一本色を決めて絵にするってことですか?」「そうです」「ふぇ~」また自らマメな世界に飛び込んでしまったのだなと苦笑い。


書きましたよ!10、20、30、40、50・・・の目盛が縦糸の本数を示していて、色がない所は白糸、オレンジが玉ねぎの糸、茶色がゼラニウムの糸です。これを200本分決めました。こ、こまかいっ。


見にくいんですが、1~6の順に同じ色の糸を2本1セットで巻きつけていって、最後に赤で示した位置(白字のCの位置)にはさみを入れると、1~3で160cm、4~6で160cmの距離があるため、1~6の順に1回巻くと160cmの糸が4本とれることになります。上のイラストで、白糸が何本、玉ねぎ色の糸が何本・・・と数字が出たら、それを4で割った数字の回数だけ、この糸巻き作業を行うことになるのです。先生の早口の説明でこれを即座に理解するのは大変でしたが、巻き終わるまでにはなんとか意味が分かりました。100cmの長さのタペストリを作るのに、160cmぐらいは必要とのことでした(=捨て糸が生じるから)。


3色を巻いたらこんな感じになります。


次なる仰天作業。またまた見にくいですが、黄色で囲った穴→赤で記した隙間の順で、向こうから手前に糸が出ているのが分かるでしょうか?特殊な道具を使って、合計200本の3色の糸を自分のデザインした順序で手前に引っ張り出すんです!2時間ぐらいはかかりました。


引っ張り出した後の状態を見ていただくと分かっていただきやすいかも。200本の糸を1本1本、決めた色の順序で、人の手で引っ張り出したのです。この織り機では200本が限度でした。


引っ張り出した糸端をいくつかの束に分けてまとめ、ちょっとした過程を経てこのようにまとめあがりました。ここで2回目は時間切れ。他の方はなんとこの織り機を自宅に持ち帰り、いくらか織ってくるのが宿題でしたが、私は織るところまで進んでいないので次回に持ち越し。

昔は、繭を育てて、糸をつむいで、草木を採取して、その草木で糸を煮詰めて、織り機に糸をセットして、カッシャンカッシャン織っていたのですね?!現代の、石油から作った糸で機械が大量に編むのの、いったい何倍の時間がかかることなのか・・・。残りの3回もそんなことを痛感しながらあたふたと作業することになりそうです。タペストリが無事できますように!

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